フレッツ光を利用するときに必ず必要になるのがプロバイダーです。
同じフレッツ光を使っていても、プロバイダーの選び方によって、次の2点が大きく変わってきます。
- 月々の料金
- 通信の安定性
なので、プロバイダーの選別が非常に大切です。
ですが、プロバイダーについて詳しく理解し、しっかりと理由をもって選べている方は少ないのではないでしょうか。
この記事では「プロバイダーの仕組み・役割」から、「どのような基準で選べば良いのか」、そして「コスト・品質の両面からおすすめできるプロバイダー」についてご紹介していきます。
これからフレッツを使う方も、すでに利用中でコスト・通信品質に不満がある方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
①知ってるようでわからない…プロバイダって一体何なの?
まずはプロバイダーがどのような役割をしているものなのかを、簡単にご説明しておきましょう。
「名前はよく聞くけど、実は何なのかよくわかってない…」という方も多いのではないでしょうか。
プロバイダとは、「インターネットの世界につながる窓口」の役割を果たしている事業者のことです。
インターネットを利用したい場合、必ずプロバイダとの契約が必要になります。
NTTのサービスであるフレッツ光は有名だと思いますが、フレッツ光はプロバイダではありません。
フレッツ光というのは、「自宅からNTT収容局までつながる光ファイバー回線を利用する権利を有料で提供する」サービスです。
そして、NTTの収容局からさらに先へつなぐ仕事がプロバイダの役割になります。
このようにインターネットを利用したい場合は、
- 自宅から収容局までをつなぐための通信回線事業者との契約
- 収容局からインターネットの世界までつなげてくれるプロバイダ
この契約の2つが必要になります。
②プロバイダの選び方
プロバイダ事業者は、「OCN」「ぷらら」「Biglobe」などが有名です。
ですが、実はプロバイダ事業者の数はかなり多く、なんと1000社以上存在します。
では、その中からプロバイダーを選ぶために必要な情報を、簡単にご紹介していきますね。
2.1まずは回線に対応したプロバイダーの選択が必要
数ある中からプロバイダを選ぶには、まず、通信回線の種類が基準となります。
通信回線にはフレッツ光(NTT)、auひかり(KDDI)、CATV(ケーブルテレビ)などがありますが、それぞれ通信回線に対応するプロバイダを選ぶ必要があります。
どの通信回線がどんなプロバイダに対応するのかは、あまりにも数が膨大なため、ここでの説明は省きます。
各回線が、利用可能なプロバイダーを紹介しているので、基本的にはそれに従えばOKです。
2.2通信速度での比べ方
プロバイダによって、インターネットの通信速度が速かったり、遅かったりすることがあります。
フレッツ光の通信回線を、最も速い1Gプラン(フレッツ光ギガファミリー・ギガマンション)を選んだとしても、プロバイダの処理能力が低ければ、高速でインターネットをすることができません。
できれば、なるべく速いプロバイダを選びたいものです。
しかし、どのプロバイダが速く、どのプロバイダが遅いのかを一概に比較することは、非常に困難です。(実質的に不可能と言っても良い)
各プロバイダは、通信事業者の設備から、インターネットの世界へとつなげるための窓口となる装置を持っているのですが、その装置の規模によって通信速度が変わります。
プロバイダが装置にいくらお金を掛けているかで処理能力が変わってきます。しかし、プロバイダはこの装置の処理能力を公表していないのです。
なので、通信系の仕事をしている人でも、「どのプロバイダーが一番早いのか」ということはわからないんですね…。
2.3 プロバイダーの速さを調べる方法
フレッツを利用しているユーザーであれば、簡単な方法でプロバイダの処理能力を調べることができます。
もし今フレッツを使っていて、速度に不満があれば、この方法を試してみてください。
どこで速度が落ちているかをチェックできる
フレッツユーザーが通信を行う場合、インターネットの世界へつながる前に、フレッツ網というところを経由します。
そのフレッツ網の速度とインターネットでの速度の差を調べれば、通信設備の問題なのかプロバイダ側の設備の問題なのかの切り分けができます。
速度の計測は下記ページで行えます。
速度を測定できるサイト | |
フレッツ網までの速度 | NTTサービス情報サイト |
一般の速度測定サイト
(プロバイダーまでの速度) |
BNRスピードテスト |
フレッツ網までの速度が速いのに、インターネットまでの速度が遅い場合はプロバイダが原因の可能性が高いのです。
※フレッツ網までの速度でエラーが出て測定できない場合は、特殊な設定が必要なので、初心者には計測が難しいです。設定して調べるのはかなりややこしいので、速度に不満がある方はプロバイダーを変更する方向で考えましょう。
2.3通信速度は混雑度合いで決まる
通信速度が遅くなる理由は、インターネットのトラフィック(通信量)が関係します。
トラフィックが高ければ、より多くの処理を要するため、契約者の多いプロバイダは装置にたくさんお金を掛けているはずです。
しかし、いくら高速処理可能な装置を持っていても、契約者の割合がそれを超えてしまえば、速度の低下を招きます。
なので、地域によっては契約者の少ないマイナーなプロバイダのほうが、結果インターネットの速度が速いなんてこともありえます。
しかも、この速度の装置はエリアごとに設けてあるので、同じプロバイダでもA市では速いのに、B市では遅いということが起こりえます。
ただ、中には契約者が多いのに、装置にお金を掛けていないプロバイダもいます。
一般的な利用者にできるのは、このようなプロバイダーを避けることです。
こういったプロバイダは、どこのエリアの利用者もインターネットが遅いということになりますので、当然評判が下がります。
口コミを参照して、地雷プロバイダを選ばないようにしましょう。
③フレッツ光が推奨するプロバイダ10社
では、ここからは具体的な社名を上げながら、プロバイダーの選び方を考えていきましょう。
現在フレッツ光では、プロバイダパックという形で10社のプロバイダがお勧めされています。
OCNやBiglobeなどの有名なプロバイダと契約できます。
【フレッツが推奨する10プロバイダー】
- OCN
- Asahi Net
- BBエキサイト
- Biglobe
- DTI
- hi-ho
- Plala
- so-net
- wakwak
プロバイダパックは、通信回線のフレッツ光とプロバイダをセットで申し込みでき、料金の請求をまとめることができます。
NTTが推奨しているプロバイダですから、その信頼性は折り紙付きです。
3.1 設備の規模が大きな、大手を選ぶのが基本
通信速度はプロバイダーのバックボーン(設備)に対して、利用者がどれだけいるかで決まります。
小さい設備に人数が集まってしまうと、速度が低下するというわけですね。
なので基本的にはバックボーンの大きな大手を選ぶのが、安定した通信を行うコツです。
特におすすめなのが、OCNです。
プロバイダの中でもOCNは質がよく、アジアで唯一の「Tier1」という世界規模のIPバックボーンを所有するプロバイダです。
信頼性が高く、速度も安定しているイメージがありますが、プロバイダの規模と速度は、エリアによっては関係ない場合があります。
そのほかにもBiglobeやso-netも規模が大きく人気のプロバイダーです。
3.2料金だけで選ぶなら格安プロバイダ
コストを最も重視したい方は、2つの格安プロバイダーが選択肢になるでしょう。
3.2.1BBエキサイト
BBエキサイトは、業界のなかでも最も安く、フレッツ光のプロバイダパックでも推奨されているので信頼性の高いプロバイダです。
しかし、料金が安い分、速度面に多少の不安があります。
口コミを参照すると、インターネットの利用者が増える夜の時間帯になると速度の低下が見られるという意見が多いです。
3.2.2アサヒネット
アサヒネットも格安プロバイダですが、フレッツ光のプロバイダパックで推奨されている1つです。
BBエキサイトよりは多少高くなりますが、口コミでの評価は高いです。
大手プロバイダと比べると、速度に若干の不安はあるものの、通常のインターネットを利用する分には問題ないでしょう。
3.3料金よりも通信方式で選ぶ ←おすすめ
プロバイダはたくさんあるので、何を基準に選べばいいか迷いますよね。
安易に料金で選ぶというのも一つの手ですが、先に説明したように、料金が安いプロバイダは、通信設備にお金を掛けていないケースがあり、利用者数との割合で、インターネットの速度がものすごく遅くなってしまう場合があります。
そこでお勧めする選び方の一つとして、IPv6(トンネル方式)に対応しているかどうかを見ます。
IPv6というのは通信方式のことで、2つの種類があります。
※詳しく理解しなくてよいので、「そんなのがあるんだ~」程度に見ておいてください。
PPPoE方式のv6通信とIPoE方式のv6通信があります。
その内、速度の改善に期待できるのはIPoE方式のv6通信であり、トンネル方式やv6プラスなどといった商品として提供しています。
このIPv6(トンネル方式)に対応しているプロバイダを選べば、速度面での不安が少なくなるはずです。
IPv6(トンネル方式)に対応しているプロバイダは、大手で安心できる「OCN」や「ぷらら」がお勧めです。
④総合的にみるなら「光コラボへの乗換え(転用)」が一番おすすめ!
プロバイダを契約するにあたって、光コラボという選択肢があります。
光コラボとは、「プロバイダーと回線を一括で管理・契約する」新しい仕組みです。(2015年にスタートしました。)
従来は、NTTが通信回線の商品である「フレッツ光」を提供し、プロバイダの役割は別の事業者が行うというやり方でした。
これを、プロバイダ等の事業者が一括で提供できるようになったのが光コラボです。
光コラボの事業者は、NTTから通信回線を借りて、自社の設備としてユーザーに提供しています(使っている設備はフレッツを利用しているのと全く同じ)。
プロバイダ事業者が提供する光コラボであれば、通信回線とプロバイダを1社で提供ができます。ユーザー側は、煩雑な契約が1つで済むので手続きが簡単になります。
4.1光コラボを使うメリット
光コラボには大きな3つのメリットがあります。
- 回線・プロバイダーが1社提供なので料金が下がる(フレッツより1,000円くらい安い)
- 契約が1社で済むので、楽ちん
- 各社の独自サービス(セット割)などを利用できる
各社の特徴については、別記事で紹介しているので、そちらも参考にしてみてください。(次の項目でご紹介しています。)
4.2おすすめ光コラボ3社
なかでも特におすすめなのは、下記の3社です。
- ドコモ光
- ソフトバンク光
- auひかり
※auひかりはKDDI回線を使っているので、厳密には光コラボではありませんが、品質はフレッツ回線と同じなので、同類としてご紹介しています。
光コラボは、OCN光などプロバイダ事業者のものが有名ですが、じつは大手携帯キャリアであるNTTドコモ、ソフトバンクの光コラボも人気が高まっています。
これら携帯キャリアの提供する光コラボは、携帯料金とのセット割引を提供しているので、自分の利用している携帯キャリアと同じところを利用するといいでしょう。
そして、現在フレッツ光を利用中のユーザーも、光コラボへ変更するにあたり、光ファイバー回線やモデムなどをそのまま転用できるので、新規工事のような費用も掛かりません。申し込みすれば1週間程度で切り替わります。
4.3光コラボの場合のおすすめプロバイダ
各社について、下記の記事で詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
4.3.1ドコモ光お勧めプロバイダ
ドコモ光を利用する場合は、GMOがお勧めです。
通信回線とプロバイダ料金含めて、下記の料金です。
- 戸建て:月額5200円
- マンション:月額4000円
ドコモ光は高速無線ルータが無料でレンタルできます。さらにIPv6(トンネル方式)対応で、速度面でも安心できるプロバイダです。
ドコモスマホを使っている方は、フレッツを使う場合よりはるかに低料金で、同じ品質のサービスを受けられるので、ぜひチェックしてみてください。
ドコモ光については下記記事でご紹介しています。
4.3.2 auひかりお勧めプロバイダ
auひかりはキャッシュバックが高額なso-netがお勧めです。so-netもIPv6(トンネル方式)対応していますので速度面でも安心です。
通信回線とプロバイダ料金含めて、下記の料金です。
- 戸建て:月額5100円
- マンション:月額3800円
auユーザーはスマホ代が家族全員934~2000円の割引になる「スマートバリュー」を使うことができます。
品質は同じなのに、フレッツを使う場合より、通信量は大幅に下がるので非常におすすめです。
auひかりについては下記記事でご紹介しています。
4.2.3ソフトバンク光のおすすめプロバイダー
ソフトバンク光を利用する場合は、Yahoo!BBプロバイダーで固定となります。
こちらもIpv6通信が可能なので、品質は折り紙付きです。
ソフトバンク光は通信回線とプロバイダ料金含めて、下記の料金です。
- 戸建て:月額5100円
- マンション:月額3800円
ソフトバンクスマホを使っている方は、スマホ代が500~2000円割引の「おうち割」の対象となります。
割引は家族全員なので、通信費は大幅に下がります。
もちろんフレッツ回線を使っているので、品質はおなじで、おすすめです。
ソフトバンク光については下記記事をご参照下さい。
まとめ:プロバイダーは大手がおすすめ!光コラボへの乗換えで、コストダウンができる!
フレッツを利用する方へのプロバイダーの選び方は、「規模が大きく、IPv6に対応している回線」というのが結論です。
フレッツが推奨している数社の中でも、ある程度規模があるプロバイダが安心できます。中でも「OCN」「ぷらら」がIPv6(トンネル方式)に対応しているのでお勧めです。
さらに、通信費のコストダウンを狙いたいなら、光コラボへの乗換えを検討することをおすすめします。
トータルコストで考えると「セット割」や「キャッシュバック」で大幅な節約が可能な、コラボ光(ソフトバンク光、ドコモ光)やauひかり等がお得度は高いです。
これらの回線も通信速度の信頼性があるIPv6(トンネル方式)接続可能なプロバイダが選べます。