この記事ではフレッツ光のマンションタイプについて詳しくご紹介してきます。
- 料金プランの選び方
- 適正価格(相場)
- プロバイダーの選び方
- 通信や料金に不満がある場合の対応策
など、フレッツ光マンションを利用する際に、知っておきたい情報をすべて網羅しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
これから利用する方も、すでに利用中の方も、ここに書いている情報はすべて頭に入れておくことをお勧めします。
この記事の目次
①フレッツ光マンションタイプの料金はどれくらい?
まずはフレッツ光のマンションタイプを利用する際の、相場についてみていきましょう。
相場を知ることで、現在利用中の方は「今の料金が適正価格なのか」がわかりますし、これから利用する方は「料金プランで失敗する」可能性をグッと下げることができます。
1.1フレッツ光の一般的な料金プラン
フレッツ光のマンションタイプを考える際、基準となるのが「配線方式」と「料金プラン」です。
それぞれについてご説明していきましょう。
1.1.1配線方式の3タイプ
「配線方式」は、下記の3タイプがあります。
- VDSL方式
- LAN配線方式
- 光配線方式
配線方式は、お住まいのマンションにどのような設備が入っているかで決まります。
なので、自分では選ぶことができません。
※配線方式の詳しい違いは、後半でご紹介します。
※自分はどの配線方式に該当する?
新規契約の場合でも、普通は何らかの配線がマンション内にもともと備わっていますから、マンション入居の段階でそれを使うように言われます。
または、NTTがそのマンションに備わっている配線設備を把握していますから、NTTへ連絡すればどの配線方式が使えるかを教えてくれます。
1.1.2料金プランの3タイプ
「プラン」は、マンションの規模によるもので、規模が小さいものから、
- ミニ(同じ建物内で、フレッツが4契約以上の場合)
- プラン1(同じ建物内で、フレッツが8契約以上の場合)
- プラン2(同じ建物内で、フレッツが16契約以上の場合)
の3タイプになります。
こちらも、マンションの規模によるものなので、利用者が選択することはできません。
ちなみに、建物内のフレッツ利用者が4契約以下の場合、戸建てプランで契約することになります。(多くの場合4契約以上になっています)
つまり、「お住まいのマンションによって、おおまかに料金は決まってしまっている」ということになるんですね。
1.2フレッツ光ネクスト マンションタイプの料金
では、フレッツ光を使った場合の具体的な金額をご紹介しましょう。
フレッツは西日本・東日本で料金が違うので、あなたのお住まいの地域に該当する方を確認してみてくださいね。
フレッツ西日本の場合 | |
「光配線方式」「VDSL方式」が導入されているマンション (通信速度:100M,200M,1G共通) |
ミニ⇒3,420円
プラン1⇒2930円 プラン2⇒2530円 |
「LAN配線方式」が導入されているマンション | ミニ⇒2,820円
プラン1⇒2,330円 プラン2⇒1,930円 |
※Web光もっともっと割適用金額です。(大半の方がこの割引を利用します)
フレッツ東日本の場合 | |
「光配線方式」「VDSL方式」が導入されているマンション (通信速度:100M,200M共通) |
ミニ⇒3,750円
プラン1⇒3,150円 プラン2⇒2,750円 |
「光配線方式」で通信速度1Gの設備導入されているマンション
(通信速度1G) |
ミニ⇒4,250円
プラン1⇒3,650円 プラン2⇒2,950円
|
「LAN配線方式」が導入されているマンション | ミニ⇒3,400円
プラン1⇒2,800円 プラン2⇒2,400円 |
※にねん割適用金額です
光配線方式の場合のみ、1Gか200Mか100Mを選択できます。
それ以外は、自動的に決まっていると考えてOKです。
1.3主要なプロバイダと、平均的な料金は
フレッツ光マンションタイプを契約した場合、上記の月々の金額が発生しますが、これ以外にもプロバイダを契約する必要があります。マンションタイプで利用した場合、プロバイダ料金はおおよそ月々900円ほどかかります。プロバイダ料金はマンションタイプのほうが戸建てタイプより200円程度安いのが一般的です。
OCNだと西日本で810円、東日本でミニ650円、プラン1・2が900円です。
プロバイダーの選び方と違いについては、下記記事で詳しくご紹介しているので、契約前に参考にしてみてくださいね。
「フレッツ光のプロバイダの選び方と基礎知識|おすすめ10選をご紹介します!」
1.4フレッツ光マンションの適正金額(合計)は?
これまで見てきた料金とプロバイダーから、フレッツ光マンションを契約しインターネットを利用した場合、「最低2,700円~最高5,250円程度」が適正な料金と言えます。(プロバイダ料金込。オプション無で計算)。
お住まいの建物によって、うんと安く抑えられる場合もありますし、すごく高くなる場合もあるのです。
利用ユーザーはVDSL方式や光配線方式のプラン1がもっとも多いです。
VDSL方式は、もはや消えゆく配線方式で、これからは光配線方式が主流になります。光配線方式のフレッツ光料金+プロバイダ料金でだいたい3,800円~4,600円がもっとも多い利用金額帯です。
②初期費用はどれくらい?
では、次に利用開始時に必要な初期費用についてみていきましょう。
2.1工事費は必要なの?
フレッツ光を新規で利用する場合や移転(引越し)の際には工事費用が発生します。
工事料金は建物の状況によって違いますが、大まかには下記を目安にしておくとよいでしょう。
初期工事費 | |
新規派遣工事 | 光配線方式・VDSL方式:15,000円 (屋内工事が不要な場合7,600円) LAN配線方式:7,600円 |
移転派遣工事 (引越しの場合) |
光配線方式・VDSL方式:7,500円
LAN配線方式:6,500円 |
無派遣工事 | 工事費用なし
(モデムやルーターが送られてくるだけ) |
2.2必要な工事は、業者に来てもらうまでわからない
もともと自分の部屋まで何らかの配線が来ていて、ジャックにモデムを差し込むだけの場合は、無派遣工事で済みます。
NTTから送られてきた機器を取り付けるだけでいいのです。
そうじゃない場合は、工事担当者が来て工事をします。
マンション内の配線の状況はさまざまなケースがあるので、料金はその都度変わります。
これらは自分で判断することはできませんし、建物のオーナーさんや不動産会社も把握していないことが多いです。
なので実質的に、工事業者がこないと、料金がわからないというのが現実です。
金額がわからないのは少し不安ですが、この点は仕方がないので我慢するしかありません。
2.3契約前に必ずオーナーさんの許可を取っておく
工事は、そのマンションのオーナーの許可を得ないといけません。
なので、フレッツの契約をする前に、不動産会社か、オーナーさんに許可を取るようにしましょう。
2.4工事は立ち合いが基本|1ヶ月前の予約も必用
マンション内のもともとある設備を利用する場合、開通工事に要する時間は1~2時間程度です。基本的に立会が必要です。土日祝日も指定できて、1ヶ月前から予約できます。引っ越しシーズンは大変込み合うのでなるべく避けるほうが良いでしょう。工事でマンションの共有部に入るための鍵が必要になることもあり、マンション管理会社へ工事日の連絡が必要になる場合もあります。
住んでいるマンションでインターネットの利用希望者がなく、フレッツ光の設備が無いこともあります。この場合は、マンションオーナーに相談し、設備を入れてもらってからになってしまうので手間がかかります。オーナーに相談から工事完了まで数ヵ月要してしまうこともあります。別の方法で、割高になりますが、1人だけ戸建てタイプの契約で回線を引くという手もあります。
③配線の違い
VDSL方式・LAN配線・光配線方式の3つの配線タイプをそれぞれ説明します。
この辺りは詳しく理解する必要はないので、なんとなく「こんな風になっているんだ~」くらいの認識でOKです。
3.1VDSL方式
インターネットで光回線を利用する場合に一番古くからある配線方式です。
マンションの共有部(MDF室)まで光回線が通っており、MDF室から各部屋までは電話線を通しています。
もともと固定電話で使っていたメタルの電話線を利用して光回線を使うようにしたのがこの方式です。
ほとんどのマンションは電話線を各部屋へ配線したものが残っているので、それを使います。新規でもほぼ配線工事不要でインターネットが始められます。
しかし、過去に一度も電話線を引っ張った形跡がない部屋は配線工事が必要です。
宅内でVDSL用のモデム(VH100等レンタル)が必要です。電話線を通るアナログ信号とPCが受け取ることができるデジタル信号を変換する役割をします。
3.2LAN配線方式
マンションの共有部(MDF室)まで光回線が通っていることはVDSL方式と同じですが、各部屋までの配線をLANケーブルで構築しています。
LAN配線方式の場合、宅内にモデムを設置する必要がなく、壁のジャックへLANケーブルを挿し、PCまたはルーターと繋げるだけでインターネットを利用できます(プロバイダの設定は必要です)。
モデムが不要な理由は、MDF室にある集約スイッチ(MDU)からデジタル信号で各部屋へデータが送信されるためです(信号を変換する必要がない)。
3.3光配線方式
フレッツ光には100Mプラン以外にも200Mと1Gがありますが、光配線方式のみが200Mと1Gプランを利用できます。
光配線方式の場合、戸建てのファミリータイプと同じように、各部屋の中まで光回線が伸びています。
ユーザーは部屋の中にある光コンセントとモデムを接続し利用します。NTTでは今後光配線方式を主流にする方針です。
マンション内にVDSL方式と光配線方式が混在している場合、通常は光配線方式になります。
④おすすめプロバイダはどこ?
光回線を利用する場合は、必ずプロバイダーとの契約が必要になります。
では、ここからはプロバイダーの選び方と、特徴について簡単にご説明しておきましょう。
4.1そもそもプロバイダとはどのような役割をするの?
NTTとフレッツ光マンションタイプを契約しただけではインターネットはできません。
フレッツの契約は「回線の利用許可」を貰っているだけにすぎません。
実際に接続をしてくれているのはプロバイダーです。
なので2社への契約が必要なんですね。
4.2料金から見るおすすめプロバイダ
プロバイダの料金は月々500~1000円程度です。なるべく料金は抑えたいのであれば、「BBエキサイト」が最安値で利用できます。
BBエキサイトは業界最安値500円です。
ただ、料金が安い分、設備が大きくないので、通信面での評価はあまり高くありません。
低コストで安定した通信を行いたいかたは、「plala(ぷらら)」がお勧めです。
大手プロバイダであるplalaは戸建てだと月々1,000円しますが、マンションだとかなり安くなり、プラン1・2が月々800円、ミニが月々600円です。
ミニはフレッツ料金が高くなってしまうので、プロバイダ料金のほうをなるべく抑えるようにしましょう。
4.3通信品質からみるおすすめプロバイダ
通信品質に定評があるのはOCNです。
アジアでNO1のIPバックボーン(設備の規模)を持つOCNを契約しておけば間違いないでしょう。
料金も特に高くなく、西日本が月々810円、東日本がプラン1・2月々900円、ミニ月々650円です。
④フレッツ光マンションタイプの通信速度
ここからは、通信速度がどれくらい出るのか、またどれくらい出れば正常なのかを見ていきましょう。
4.1どれくらいの速度が出ていれば正常?
VDSL方式・LAN配線方式は最大100Mbpsです。
光配線方式は契約タイプによって1Gbps、200Mbps、100Mbpsがあります。
ただし、これら通信速度は理論値であって、100M契約で100Mは絶対出ません。100M契約であれば20~30M出れば良い方です。
4.2速度の測り方
速度は一般のサイトで測ります。有名なサイトでBNRスピードテストというところは、NTT関係者も利用しています。
※↓ここからの方法は少し複雑になるので、分からない場合はやらなくてOKです。
契約の100Mbpsというのは、フレッツ網までの最大理論値のことであり、プロバイダを経由しないまでの速度です。
BNRスピードテストは、プロバイダを経由した上での速度ですが、フレッツ網までの速度を測りたい場合は、フレッツサービス情報サイトを利用します。
- 東日本フレッツサービス情報サイト⇒https://flets-east.jp/
- 西日本フレッツサービス情報サイト⇒http://flets-west.jp/
「速度の確認」から速度を測れます。
上記URLへアクセスしてもエラーの場合は、フレッツを契約中ではない、または、フレッツV6通信未対応です。
その場合はPCまたはルーターに接続設定を作れば、V4通信用のフレッツサービス情報サイトへアクセスできます。
フレッツ東日本
ユーザー名 guest@v4flets-east.jp
パスワード guest
宛先ドメイン名 *.v4flets-east.jp(ルーターの場合ルーティング設定要)
東日本フレッツサービス情報サイト⇒http://v4flets-east.jp/
フレッツ西日本
ユーザー名 guest@v4flets-west.jp
パスワード guest
宛先ドメイン名 *.v4flets-west.jp(ルーターの場合ルーティング設定要)
西日本フレッツサービス情報サイト⇒http://v4flets-west.jp/
NTTでは、ユーザーから「速度が遅い」という申告を受け故障修理者が派遣された場合、フレッツサービス情報サイトでの速度測定と一般サイト(BNRなど)での速度を測ります。そして、フレッツサービス情報サイトの方で速度が出ていれば、NTTのフレッツ網までは正常と判断するのです。BNRスピードテストだけが遅ければプロバイダの問題です。
⑤遅い場合の対応策は?
ここからは、現在フレッツを利用中で速度に不満がある方への対応策をいくつがご紹介します。
5.1プラン変更で速度は上がるか?
マンションタイプの場合、ミニ、プラン1・2などの変更はできません。
配線方式や速度プランを変更すると速度が上がる可能性はあります。しかし、様々な条件で速度が決まるので、一概にどうやれば必ず速くなるという答えはありません。
光配線方式の場合は100M⇒200Mへ変更するとか、VDSL方式⇒光配線方式へ変更するなどで速度が上がる可能性はあります。
光配線方式の場合、速度プラン変更は簡単に工事不要で可能です。しかし、配線方式の変更はマンションで決まってる場合が多いので簡単にはできません。
VDSL方式を利用のユーザーはNTTに問い合わせれば、住んでいるマンションで光配線方式が利用できるかわかります。もし光配線方式を利用できるのであればそちらへ変更すると速度が上がる可能性は高いでしょう。
VDSL方式は、電話回線を利用している分、電波や蛍光灯の点滅などから干渉を受けます。MDF室のVDSL集合装置までは高速で回線が来てるのに、集合装置から宅内間のトラブルで速度が低下する可能性が高いのです。
5.2夜間の速度低下なら、プロバイダの変更?
主にインターネット利用者が増える夜間帯にのみ速度が低下する場合、プロバイダ側での混雑の影響が考えられます。
その時間帯に速度を測定し、BNRスピードテストで測定した結果が遅く、フレッツサービス情報サイトで測定した結果が速い場合、十中八九プロバイダ側の原因です。
この場合はプロバイダの変更で改善の余地があります。マイナーなプロバイダを利用しているのであれば、OCNなどの大手プロバイダへ変更すると良いでしょう。
5.3回線自体の乗換えを検討すべきなのはどんな場合?
大きいマンションだと、フレッツ回線以外にもauひかりの回線も引っ張ってあり、ユーザーが選択できるケースもあります。
フレッツの回線を利用していてどうしても速度が出ないときや、スマホ料金とセット割引を利用したい場合などはauひかりに乗り換えることもできるでしょう。コラボ光に転用するという手もあります。コラボ光はフレッツ回線をそのまま利用しますので、工事は不要です。主に料金面での不満がある場合のみの選択肢になるでしょう。
⑥回線を乗り換える場合はどこがベスト?
通信速度の改善方法がよくわからない場合や、料金が高く変更できない場合は、回線をフレッツから乗り換えるのがベストな手となります。
ここからはフレッツから回線を乗り換える場合の選択肢についてご紹介します。
6.1セット割・キャッシュバックが多い大手3キャリア?それとも他社?
回線を乗り換える場合の選択肢に、auひかり、コラボ光があります。フレッツのマンションプランはミニが一番高いので、コラボ光にすればお得になります。
例えば、OCN光はマンションの規模にかかわらず一律3,600円です。フレッツが3つの料金形態を設けているのに対し、多くのコラボ光はマンションの料金が一律です。
フレッツマンションミニを利用の場合はコラボ光へ転用することをお勧めします。
大手携帯キャリアのコラボ光はソフトバンク光(3,800円)、ドコモ光(4,000円)があります。OCN光と比べるとちょっと高いです。
ただし、両社とも家族が多いほどスマホ等のセット割引でお得になります。1人家族の場合はあまり得しません。
6.2解約金は必要?
フレッツをやめて他社へ切り替えるとき気になるのが解約金です。
フレッツからコラボ光へ乗り換えることを「転用」と言います。転用した場合はフレッツ側への解約金はかかりません。
auひかりへ乗り換えるときは解約金が発生します。しかし、キャンペーンを利用すれば実質解約金はかかりません。
まとめ:プランは変えられないので料金は一定|回線の乗換えで対応しよう
フレッツのマンションプランで一番高速な回線は光配線方式の1Gプランです。
でも実際は200Mも出れば良い方です。速度が遅くなる原因は、ルーター、パソコン、プロバイダなど様々あります。
料金は、マンションの規模で決まり、フレッツの料金が約3,000~3,500円程度、プロバイダの料金が600~900円程度かかります。
料金や速度で不満がある場合、光配線方式の場合は1Gプランへ、VDSL方式やLAN配線方式の場合は、できれば光配線方式へ変更することをお勧めします。
小規模マンションはフレッツの料金が高いので、なるべくコラボ光へ転用することをお勧めします。大手の安心できるOCN光がマンションプラン3,600円でお勧めです。
また、料金や速度に不満がある場合、プランを変えられない場合は、回線の乗換えがおすすめです。
下記記事で、コラボ光やauひかりなどのインターネット回線について詳しくご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!