WiMAXは小型の端末が基地局からの電波を受け取り、スマホやパソコンと通信することでインターネットができるサービスです。
固定光回線のような面倒な工事が不要で、場所を選ばず届いたその日からすぐに利用できるため人気です。
しかし、電波が弱い地域や建物の構造などによっては十分な通信スピードが得られない事もあり、不便に感じている利用者もいるでしょう。
今回は、WiMAXをもっと快適に利用するためのコツを紹介していますので、解約を検討する前にぜひ参考にしてくださいね。
この記事の目次
①WiMAXが遅い原因と対処法
WiMAXが遅いと感じるときにいチェックしてほしい事をいくつか紹介します。
1.1 WiMAX2+ではなくWiMAX回線のエリアに入ってる
現在WiMAXの電波回線は「Wimax2+」がメインで配信されていますが、以前はWiMAXという電波回線が主流でした。
「WiMAX」もまだ一部の地域で使用されていますが、2020年3月31日でサービスが完全に終了する予定です。
WiMAXが遅いと感じる原因の一つに「WiMAX」で接続しているケースが考えられます。
古いWiMAXの端末の中には「WiMAXとWiMAX2+」の2つの電波を利用できる機種があります。
そういった機種を使っている方は、設定の誤りでWiMAXへ接続中になっている可能性があるので確認してください。
WiMAXとWiMAX+の通信速度の一覧表(下り) | |
(旧電波)WiMAX | 13.3Mbps |
(新電波)WiMAX2+ | 440Mbps |
古い端末を使っている方は無料で最新の機種へ変更が可能な場合があるので、契約先に問い合わせてみましょう。
1.2通信速度制限にかかっている
WiMAXは使いすぎると一定期間が経過するまで速度が遅くなる通信制限のルールがあります。
通信速度制限には3つのパターンがあります。
- 月の上限が7GBプランで月に7GBを超えた場合、月末まで128Kbpsに速度制限
- 月の制限はないプランで3日で10GBを超えた場合、翌日18時~翌々日2時まで概ね1Mbpsの速度制限
- ハイスピードプラスエリアモードで月に7GBを超えた場合、月末まで128Kbpsに速度制限
WiMAXは複数の会社がサービスを提供していますが、どの契約先でも
- 月間のデータ利用上限が7GBまで:ライトプラン
- 月間のデータ利用上限がない:ギガ放題プラン
の2つのプランが設定されています。
1.3通信制限がかかる使用例
上限7GBのプランでは、月間のデータ通信量が7GBを超えた時点で通信速度が「128Kbps」という超低速になってしまいます。
128Kbpsがどれくらいの遅さかというと
- ホームページがなかなか開かない
- 動画が止まる
- 音楽が聞けない
など、非常にストレスの感じる速度です。
128Kbpsで問題なくできる事は、テキスト中心のメールのやり取りぐらいでしょう。
ギガ放題のプランであれば、月間のデータ通信量に制限はないので、基本的にはインターネットに接続し放題です。
しかしギガ放題のプランでも3日で10GBの通信量を超えると制限がかかります。
これは通信回線の混雑回避のための速度制限が目的です。
制限のかかる時間は、10GBを超えた翌日の18時~翌々日2時ごろまでのネットワークが混雑しやすい時間帯に行われます。
ギガ放題で制限がかかった時の速度は概ね1Mbpsですが、実測値は4~7Mbps程度はなので通常使用にはそれほど困らないでしょう。
1.4ハイスピードエリアモードって?
ハイスピードプラスエリアモードとは、auスマホで使われているLTE電波を使った通信モードです。
ハイスピードプラスエリアモードは各社で利用のルールが異なりますが、
- 月に1,000円程度のオプション料金を払う
- 3年プランにすると無料
のケースがほとんどです。
ハイスピードプラスエリアモードの通信量が月間7GBを超えると月末まで128Kbpsに速度制限されます。
この速度制限は、ギガ放題プランも上限7GBプランも同じ条件です。
ハイスピードプラスエリアモードで使用量の7GBを超えると、au LTEの通信速度のみでなくWiMAX2+でも128Kbpsに制限されます。
本来は通信制限のないギガ放題でも通信速度が128Kbpsまで下がってしまうので、使用には注意が必要です。
「ギガ放題の速度制限は1Mbpsのはずなのに遅すぎる」というクチコミ多く見られます。
しかし、au LTE(ハイスピードプラスエリアモード)の使いすぎで128Kbpsになっているケースも考えられます。
ハイスピードプラスエリアモードさえ使わなければ、ギガ放題では極端に速度が遅い状態にはならないはずです。
1.5サービスエリア外の判定方法
WiMAXの電波が届かなければ利用は不可能なので、契約をする前にWiMAXのサービス提供エリアを以下のサイトで確認しておきましょう。
エリア外に入っているのに電波が入らない時は、WiMAX端末の置き場所や置く向きなどを変更して電波が入りやすい角度を探しましょう。
提供エリアのギリギリのところでかろうじて繋がるような場合も、通信速度は遅くなりがちです。
そのような場合の対処法として、ハイスピードプラスエリアモードを使うという手があります。
ハイスピードプラスエリアモード(au LTE)のエリアはWiMAX2+よりも一回り提供範囲が広くなっています。
そのため、WiMAX2+で範囲外でも繋がる可能性があるからです。
ハイスピードプラスエリアモードが無料で使える契約の場合は、こまめに切り替えて使うのがおすすめです。
1.6遮蔽物がある
電波は、高い周波数帯のものほど壁などの遮蔽物を透過しにくいという性質があります。
WiMAXは2.5GHz帯の高周波数帯を使うため、壁の厚い家や地下では電波が届かないことがよくあります。
ガラスは電波を通しやすいので、自宅であれば窓付近にWiMAX端末を設置すると通信状況が改善する事がありますので試してみてください。
また、WiMAXの電波の弱点を補うためにショッピングモールや地下鉄などに屋内用のWiMAXアンテナを設置している施設もあります。
UQコミュニケーションズのサイトで屋内アンテナの設置状況を調べられますので、よく使う施設などを調べてみると良いでしょう。
このような屋内スポットは全ての公共施設にあるわけではないので、やはり屋内使いにWiMAXは適さないのかと思うかもしれません。
しかし、対応策としてハイスピードプラスエリアモードを使うという手があります。
- WiMAX2+⇒2.5GHzの高周波数帯
- ハイスピードプラスエリアモード(au LTE)⇒800MHzの低周波数帯
低周波数帯は建物の壁などでもすり抜けることができるので、遮蔽物が多い環境にも強いからです。
1.7他の電波と干渉している
電子レンジなどの家電製品などの近くにWiMAXの端末を置くのは避けましょう。
なぜなら、電波干渉をしてしまい通信速度が落ちる原因になるからです。
また他の人が使っているWiMAXの近くやWi-Fiスポット内などでも電波干渉が起こることがあります。
その場合は、Wi-Fiの周波数帯を変えると改善する可能性があります。
WiMAXの端末上でWi-Fiの周波数帯「2.4GHzか5GHz」かを選べます。
2.4GHzの方が電波干渉を受けやすい周波数なので、5GHzへ変更すると良いでしょう。
ただし、5GHzは屋外で使うと電波法違反になるので室内での使用にとどめておいてください。
通信速度も2.4GHzよりも5GHzのほうが速いので、WiMAXが遅いと感じた場合は一度5GHzに変えてみて下さい。
1.8回線に障害が起きている場合の確認方法
めったにないことですが、WiMAX回線に障害が発生し通信速度が遅くなることも考えられます。
また障害以外ではメンテナンスや工事で一時的に繋がらなかったり、遅い状態になることもあります。
このような情報は、UQコミュニケーションズのサイトでチェックできます。
WiMAXはUQコミュニケーションズが提供元なので、どのWiMAXでも同じように確認することができます。
②速度が改善しない場合は他回線へ乗り換えが必要
上記で説明した項目のどれを試してもWiMAXが遅い場合は、他のネット回線への乗換えをおすすめします。
2.1モバイルルーター
外出先でも使用したい場合は、WiMAXの乗換え後もモバイルルーターを使ったサービスを選ばないといけませんよね。
その場合に他社回線といっても、Broad WiMAXからGMOとくとくBB WiMAXのようにWiMAXからWiMAXへ乗り換えても意味はありません。
なぜなら、契約する会社が違っても提供元はUQ WiMAXの「同じ端末と同じ回線」を使う通信品質の改善は見込めないからです。
モバイルルーターでおすすめなのは、ネクストモバイルです。
ネクストモバイルは専用のモバイルルーターとソフトバンクの4G/4GLTE電波を使った通信サービスで、WiMAXよりも繋がりやすいからです。
ネクストモバイルとWiMAXの速度比較表 | |
ネクストモバイル | 下り最大:150Mbps
上り最大:50Mbps |
WiMAX | 下り最大:440Mbps
上り最大:30Mbps |
この表で見ると、WiMAXの最大通信速度の方が早いじゃないかと思う方も多いでしょう。
しかし、LTEを使ったネクストモバイルはWiMAX2+より安定した通信が可能なので速度が遅くても快適に使用できるのです。
ネクストモバイルも700MHz帯という低周波なので遮蔽物に強く、提供エリアもWiMAXより一回り広いという特徴があります。
ネクストモバイルは、月間のデータ通信量が違う3つのプランがあります。
それぞれ契約したデータ量を超えた場合に月末まで128Kbpsに制限されますので、ご自分の利用状況に合わせてプランを選ぶとよいでしょう。
ネクストモバイルのプランと月額料金 | |
20GB | 0カ月目:2,760円の日割り
1~24カ月目:2,760円 25カ月目以降:3,695円 |
30GB | 0カ月目:3,490円の日割り
1~24カ月目:3,490円 25カ月目以降:3,695円 |
50GB | 0カ月目:3,490円の日割り
1~12カ月目:3,490円 13~24カ月目:4,880円 25カ月目以降:5,815円 |
契約期間は2年間になっています。
ネクストモバイルの詳しい契約条件は以下のサイトで確認してくださいね。
2.2固定回線
有線の光回線にすれば、電波の障害や強弱は関係なくなり速度が速く安定するので、自宅専用として使うのであれば一番おすすめです。
WiMAXの方は、auスマホとのセット割であるauスマートバリューmineの割引きを受けているケースがほとんどでしょう。
WiMAXを辞めてしまえばこのセット割もなくなり、auのスマホの料金が上がってしまいます。
引き続き割引きを受けるためには、auスマートバリューが適用となるauひかりへの乗り換えがおすすめです。
またauひかりであればWiMAXの解約時に発生する違約金を負担してくれるキャンペーンがあり、代理店からの申込みで高額なキャッシュバックも貰えます。
光回線の通信速度の理論値は、上下最大1Gbpsで使い放題なので速度制限がかかることもありません。
auひかりの月額料金 |
|
ホーム(3年契約) | 1年目:5,100円
2年目:5,000円 3年目以降:4,900円 |
マンション(契約期間無し、または2年) | 3,800円~5,000円 |
auひかりはNNコミュニケーションズからの申し込みで、最大50,000円のキャッシュバックがもらえるので大変お得です。
詳しくはNNコミュニケーションズのキャンペーンサイトでご確認をお願いします。
③WiMAXが遅いと感じたら
WiMAXを使用していて通信速度が遅いと不満がある場合は、一度この記事の項目をチェックしてみてくださいね。
それでも解決できないときは他回線に乗り換えるのもおすすめです。
- モバイルルーターならネクストモバイル
- 固定回線ならauひかり
また、これからWiMAXを契約する方には、キャンペーンの内容を比較できるこちらの記事も参考にしてくださいね。