WiMAXは専用端末で基地局からの電波を拾い、スマホなどの端末とはWi-Fi接続でインターネットが楽しめるサービスです。
WiMAXといえば持ち運び可能な小型端末を思い浮かべる方も多いですが、室内で使う据え置き型の端末も選ぶことが可能です。
据え置き型の端末はホームルーターと呼ばれ、現在「HOME L01s」と「HOME L01」の2機種がWiMAXで提供されています。
「HOME L01s」と「HOME L01」の違いやその他の同様のサービスとくらべ、上手なホームルーター端末の選び方を紹介しています。
この記事の目次
①WiMAXの「HOME L01s」は「HOME L01」の進化版
HOME L01は2017年2月に発売され、HOME L01sは翌年の2018年1月に発売されています。
どちらもファーウェイの製品で、見た目や機能上の違いはほとんどなく「L01s」は「L01」の改良版と言えますが、L01を使っている人がL01へ買い替えたほうが良いと言えるほどの進化はみあたりません。
まず、見た目は正面からは変化ないように見えますが、裏側の差込口周りの色が白からグレーに変わっています。
大きさは変わりませんが、重さはL01(旧)よりL01s(新)の方が「43g」軽くなっています。
機能面では「同時接続台数・無線規格・有線ポート数」などに変化はなく、通信速度や繋がりやすさなども全く変わりません。
SIMカードのサイズが「micro-SIMからnano-SIMへ」変わっていますが、使用する際に特に気にする必要はありません。
L01(旧)とL01s(新)の機能等比較表 | ||
L01(旧モデル) | L01s(新モデル) | |
発売日 | 2017年2月17 | 2018年1月19日 |
サイズ | 約H180×W93×D93mm | 約H180×W93×D93mm |
重量 | 約493g | 約450g |
SIMカード | micro-SIM | nano-SIM |
最大同時接続台数 | 42台(LANポート2台、Wi-Fi SSID2×20台) | 42台(LANポート2台、Wi-Fi SSID2×20台) |
無線LAN規格 | 11ac/n/a(5GHz帯)
11n/g/b(2.4GHz帯) |
11ac/n/a(5GHz帯)
11n/g/b(2.4GHz帯) |
L01sのメリットは「ゲストSSID機能」が搭載されていることです。
ゲストSSIDとは来客者と家族でSSID(パスワード)を分けて使うことができる機能ですが、この機能により不特定多数の人へWi-Fiを提供するようなシーンで、自宅のネットワークセキュリティを保つ事が可能です。
もし新旧モデルで迷ったら、新しい端末を選べば間違いありません。
②L01sはモバイルルーターとは何が違うの
簡単に言うと「モバイルルーターは持ち運びが可能な端末」「ホームルーターは据え置きタイプの端末」ですが、これらの機器の違いを知れば、自分にぴったりの端末を選ぶことができます。
2.1 1番の違いは「持ち運べない」こと
WiMAXと言えば、ポケットに入るサイズの持ち運べるタイプのルーター機器を想像する方が多いですよね。
それに対し、ホームルーターL01sは常に電源コンセントに繋いでいる必要があるので基本的に外で使う事はできませんが、電源が確保できるのであれば旅行先のホテルや実家への帰省時など契約住所以外でも使用は可能です。
2.2 Wi-Fiの届く距離が違う
WiMAXのルーター端末が飛ばすWi-Fi電波で、使用したいスマホやPC等の端末とインターネットに接続する仕組みです。
モバイルルーターは、接続したい端末とセットで持ち運んで常に近くで使うことを前提とした設計のため、Wi-Fiの飛距離はそれほどありません。
ホームルーターL01sは、家中の広い範囲で端末をネットに繋ぐ必要があるため、Wi-Fiの接続パワーが強いという特徴があります。
2.3 同時接続台数が違う
WiMAXは1台の端末で、パソコン、スマホ、タブレット、IoT家電など複数の機器を同時にインターネットに接続することができます。
同時に接続できる台数は機種によって異なりますが、ホームルーターL01sは自宅で複数の機器を同時の接続することを想定して作られているので、モバイルルーターよりも多くの端末を繋ぐことが可能です。
- WX05(モバイルルーター):10台接続可能
- L01s(ホームルーター):40台接続可能
2.4 実効速度が違う
ホームルーターでもモバイルルーターでも、WiMAXのサービスなので最大通信速度は同じですが、実効速度が異なります。
- WX05(モバイルルーター):下り440Mbps/上り30Mbps
- L01s(ホームルーター):下り440Mbps/上り30Mbps
ホームルーターL01sにすれば確実に通信速度が速くなるという保証はありませんが、最適なアンテナ配置とコンセントからの安定した電源供給によって、バッテリー駆動の小さなモバイルルーターよりも実効速度が速くなる可能性は高いと言えます。
ホームルーターとモバイルルーターにはこのような違いがあるので、外で使う必要がない人は「通信の安定性・通信速度・同時接続台数・Wi-Fiの飛距離」といった点からホームルーターL01sを選んだ方が使用感に満足できるでしょう。
③WiMAXの最新機種L01sはソフトバンクエアーよりも優れているの?
ホームルーターを使ったネット通信サービスのジャンルではソフトバンクエアーが一番有名です。
WiMAXのホームルーターL01sと、ソフトバンクエアーの端末ではどのような違いがあるのか説明します。
3.1 通信速度
まずは、WiMAXとソフトバンクエアーの通信速度を比べてみましょう。
最大通信速度比較表 |
|
ソフトバンクエアー | 下り:350Mbps
上り:15Mbps |
L01s | 下り:440Mbps
上り:30Mbps |
各社で最大の通信速度が発表されていますが、WiMAXのL01sのほうが上です。
実側値は理論値の10分の1程度と言われているので、下りの速度でソフトバンクエアーが30~50Mbps、WiMAXのL01sが40~60Mbpsといったところでしょう。
上りの速度とは、ユーザーが情報を発信する際に関係する速度なので、長時間の動画をYouTubeなどにアップロードする際に上りの速度が遅いと非常に時間がかかります。
ソフトバンクエアーは下りの最大速度が15MbpsでWiMAXの半分の速度しかないので、アップロードを行う機会が多い方はWiMAXのL01sのほうをおすすめします。
3.2 対応エリア
ソフトバンクエアーの通信エリアは「Wireless City Planning」という会社が提供している2.5GHz帯の電波をソフトバンクが借りて提供しており、障害発生時などに代替的にソフトバンクの2.1GHz帯と3.5GHz帯に繋がるようになっています。
ソフトバンクエアーのメインの対応エリアは、Wireless City Planningのサイトで確認ができます。
WiMAXはUQコミュニケーションズのネット通信サービスです、ハイスピードモードで「2.5GHz帯のWiMAX2+」ハイスピードプラスエリアモードで「auのスマホと同じ4G LTE」が使えます。
対応エリアは、UQコミュニケーションズのサイトのサービスエリアマップで確認ができます。
下の画像は関東の一部を切り取った画像ですが、対応エリアはWiMAX2+のほうが圧倒的に広いことが分かります。
【ソフトバンクエアーのエリア】
【WiMAX2+のエリア】
3.3 基本料金の比較
次に毎月の基本料金も比べてみましょう。
ソフトバンクエアーは2年間の契約で、基本料金が最初の2年が3,800円、25カ月目以降が4,880円となっています。
WiMAXは3年契約が多く、プロバイダによって基本料金も違うので一概には言えませんが、下記表ではGMOとくとくBBの月額料金割引キャンペーンを適用した料金で比較しています。
ソフトバンクエアーWiMAXの料金比較表 | ||
ソフトバンクエアー | WiMAX(L01s) | |
基本料金 | 24カ月目まで:3,800円
25カ月目以降:4,880円 |
1~2カ月目:2,170円
3~36カ月目:3,260円 37カ月目以降:4,263円 |
初期事務手数料 | 3,000円 | 3,000円 |
キャッシュバック | 33,000円 | なし |
1カ月当たりの平均 | 3,715円 | 3,309円 |
※平均値はソフトバンクエアーが4年、L01sが3年使った場合
料金はWiMAXのほうが若干安いことが分かります。
3.4 スマホとのセット割
ソフトバンクエアーはソフトバンクのスマホと「おうち割」、WiMAXはauのスマホとの「auスマートバリューmine」のセット割がそれぞれ適用でき、月々のスマホ代が最大1,000円割引されます。
ただし、ソフトバンクエアーでセット割をした場合、先ほどの表の24カ月目までの料金が500円高くなり、さらにスマホのデータ定額が「ミニ1GB/2GB」だと割引金額が500円だけなので、ソフトバンクユーザーでもWiMAXのL01sにしたほうがお得ケースもあります。
WiMAXはauとのセット割を適用しても、一部のプロバイダ以外は基本料金が変わらないので、auユーザーであれば「auスマートバリューmine」でよりお得にできます。
3.5 契約以外の住所での使用
ソフトバンクエアーの端末とWiMAXの端末はどちらも、常時コンセントに繋いでいないと通信ができないという点は同じですが、実は利用できる場所に違いがあります。
ソフトバンクユーザーは契約の住所以外で使うことは規約違反となっています、もし契約住所以外で使ってしまった場合は警告が発せられ、契約が解除されることもあり得るので注意が必要です。
WiMAXは、契約の住所以外で使うことに問題はありません。
どちらにしてもホームルーターなので、持ち運びに適したものではありませんが、旅行先や実家の帰省時、また車の中でも使うことができるのはWiMAXです。
3.6 データ通信量の上限
ソフトバンクエアーはデータ通信量の制限がないので、データ容量を気にせず思い切りインターネットを楽しみたい方は、ソフトバンクエアーのほうをおすすめします。
WiMAX2+のギガ放題プランも、その名の通り使い放題なので月間のデータ通信量に上限はありませんが、3日で10GBを超えると混雑回避のための翌日18時から翌々日2時ころまで概ね1Mbpsに速度制限されますが、この制限は通常のネット利用でそれほど不便に感じるものではありません。
3日で10GBを消費するには、家庭用ゲーム機でゲームソフトのダウンロードや、高画質での動画視聴をよくするケースです、そのような使い方をされる場合はソフトバンクエアーにしたほうがストレスがないでしょう。
【WiMAXの HOME L01sがおすすめの人】
- 月々の支払を抑えたい
- 速い通信速度で使いたい
- 広いエリアで使いたい
- 自宅以外の場所に持ち込んで使うことがある
- 長時間動画のアップロードをする
- auユーザー
【ソフトバンクエアーがおすすめの人】
- ソフトバンクユーザーでデータ定額5G以上を契約中の方
- 家庭用ゲーム機をインターネットに繋ぐ方
- 高画質動画をよく視聴する方
④WiMAXの「HOME L01s」を使う際の注意点
WiMAXのホームルーターを使用する際に気を付けたいポイントを紹介します。
4.1ハイスピードプラスエリアモード
ハイスピードプラスエリアモードとは、auスマホと同じ4G LTEでの通信が可能になるモードです。
本体正面の「Mode」ボタンを1秒以上長押しすると、ハイスピードプラスエリアモードに切り替わり、WiMAX2+のハイスピードモードに戻したい場合はまた1秒以上長押しします。
ハイスピードプラスエリアモードは「WiMAX2+の3年契約」「auスマートバリューmineの適用」のどちらかの契約であれば無料ですが、それ以外の契約ではハイスピードプラスエリアモードを1度でも使った月は1,005円のオプション使用料が加算されてしまいます。
また、ハイスピードエリアプラスモードのオプション代が無料の方でも注意が必要です。
なぜなら、ハイスピードプラスエリアモードでau 4G LTEのデータ通信量が月間7GBを超えた場合は、月末まで128Kbpsに速度制限され次月まで速度制限が解除されないからです。
そのためハイスピードプラスエリアモードは、通常のハイスピードエリアモードでは接続できないといった緊急時のみの使用にとどめておく必要があります。
4.2 3年以上は使わないほうがお得
WiMAXの契約期間は3年としているプロバイダが多いのですが、どのプロバイダでも3年目以降の料金は高くなる傾向にあるので、一回目の更新月に解約をし他社プロバイダのWiMAXへの乗り換えがおすすめです。
また使用している端末も3年経てば古くなるので、新しいルーターを無料で手に入れるためにも、3年で他社へ乗り換えるのがおすすめです。
⑤WiMAXの「HOME L01s」を申し込むならどのプロバイダ?
WiMAXのホームルーター「HOME L01s」を申込むのに一番おすすめのプロバイダはGMOとくとくBBです。
なぜならキャンペーンが豪華なため3年間の総支払額が他のWiMAXプロバイダと比較して一番安いからです。
GMOとくとくBBのWiMAXキャンペーンは「月額料金割引とキャッシュバック」のうち、好きなほうを選べます。
GMOとくとくBBのWiMAXのキャンペーン別料金表 | ||
月額料金割引キャンペーン | キャッシュバックキャンペーン | |
月額料金 | 1~2カ月目:2,170円
3~36カ月目:3,480円 37カ月目以降:4,263円 |
1~2カ月目:3,609円
3カ月目以降:4,263円 |
キャッシュバック | なし | 32,000円 |
総支払額 | 122,662円 | 120,160円 |
キャッシュバックキャンペーンのほうが月額割引きより総支払い額でお得ですが、キャッシュバックを受けるためには別途申し込みが必要なので、面倒な手続きを避けたい方は手続きが不要な月額料金キャンペーンで申込むことをおすすめします。
GMOとくとくBBのWiMAXの申し込みサイトは受けるキャンペーンによって違いますので、希望のキャンペーンサイトから申し込みをお願いします。
GMOとくとくBB WiMAX キャッシュバックキャンペーンサイト
GMOとくとくBB WiMAX 月額割引きキャンペーンサイト
⑥ホームルーターはどんな人におすすめ?
光回線は高速で安定したインターネット通信が可能ですが工事がかならず必要ですので、住宅環境により工事ができない方や引っ越しが多い方は、ホームルーター型のインターネットサービスがおすすめです。
ホームルーターを使ったサービスは、ソフトバンクエアーやWiMAXのHOME L01sなどがありますが、WiMAXを選ぶべき方は次のようなタイプの方です。
- auユーザー
- 光回線等の工事をしたくない
- 引っ越しの予定がある
- モバイルルーターでは電波が弱そうなので心配
- 光回線だがVDSLタイプなので速度が出ない
- ルーターと接続端末がとの距離がある
- 家族で使う
- 接続端末が多い
WiMAXのホームルーターHOME L01sは、バッテリーが内蔵していないので常時コンセントに接続している必要があり、端末自体も大きいので持ち運びには適していませんが、モバイルルーターと比較し通信性能が良いので安定したネット通信を求める方におすすめです。
WiMAXの各プロバイダを比較して決めたい方へは、以下のまとめ記事が役に立ちます。