カフェや美容室など長い時間を過ごす店舗を始め、買い物などを楽しむ店舗等でも顧客が無料で使うことのできるWi-Fiを設置するケースが増えています。
外出時でも気軽にサクサクとネット通信をしたい方や、コーヒーなどを飲みながら資料の作成などをする方などには、大変ありがたいサービスなので、Wi-Fi目当てでお店を選ぶ方も増えています。
今回はビジネスシーンで使えるWi-Fi通信サービスをまとめましたので、この機会に店舗に合ったサービスを探してみてくださいね。
この記事の目次
①店舗に無料Wi-Fiを設置する際の比較ポイント
店舗に設置できる無料のWi-Fiスポットは何種類かありますが、基本的に以下の点に注意して選ぶと良いでしょう。
- 初期費用…工事費や事務手数料等
- 月額料金…毎月支払う額
- 同時接続台数…利用者端末を何台繋げられるか
- 解約時の費用…撤去費用や違約金等
- 通信速度…使えるWi-Fi規格
- セキュリティ…暗号方式
- 接続方法…利用者が簡単に繋げられるか
これらの条件を比較し、用途に合った店舗用Wi-Fiを設置しましょう。
②店舗に設置できる主要な無料Wi-Fi一覧
店舗に顧客が無料で使えるWi-Fiが設置されていれば、集客に役立ちます。
なかには一般家庭用で使うWi-Fiをお客様へ開放しているケースもあるかもしれませんが、それは社内のネットワークに利用者が簡単に侵入できてしまうため大変危険です。
店舗用の公衆Wi-Fiとして設置されているものは、セキュリティ対策がきちんとしていますし、顧客がWi-Fi接続した際にそのお店の広告を表示するような設定も可能です。
導入するためには、店舗用Wi-Fiを提供している会社と契約し、専用のWi-Fiアクセスポイントを購入またはレンタルし、定額料金の利用契約をする必要があります。
店舗で使える公衆Wi-Fiを数社紹介しますので、参考にしてください。
一部有料プランなどもありますが、基本的には利用者側が無料で使えるものを紹介しています。
2.1ギガらくWi-Fi
ギガらくWi-Fiは、NTT東日本が提供するWi-Fiサービスです。
既存のインターネット回線に接続して使うWi-Fiで、回線はフレッツ光でなくても構いません。
ギガらくWi-Fi | |
提供会社 | NTT東日本 |
初期費用 | 自分で設置は不要、NTTで工事をするときは1~2万円。 |
月額料金 | ベーシックプラン:2,980円
ハイエンドプラン:3,300円 ハイエンドExプラン:5,500円 |
同時接続台数 | 50台(推奨) |
解約時の費用 | 最低利用期間内に解約した場合は解約金がかかる
例)ベーシックプラン24ヶ月以内に解約:残月数×2,980円 |
通信速度 | 1300Mbps |
セキュリティ | WPA2-PSK |
来店者の接続方法 | SSIDとパスワードを入力し使用する。
ハイエンドプラン、ハイエンドExプランであればJapan Connected-free Wi-FiやFacebook Wi-Fi機能で手軽に接続できる。 |
指定の業務用端末のみ社内システムにアクセスができ、同じアクセスポイントを利用する来店者には、社内システムにはアクセスできないように設定が可能です。
来店者がWi-Fiに接続した際に、任意のWebページの表示設定が可能なので、店舗のおすすめ商品などをアピールすることもできます。
なお、提供元がNTT東日本ですが、NTT西日本エリアの店舗に設置の場合でも申し込みができます。
より詳しい内容や、申込みは以下のリンクからお願いします。
2.2 Wi2 Freeキット
既存のインターネット回線で、Wi-Fiアクセスポイントを接続して使う無料Wi-Fiです。
Wi2 Freeキット | |
提供会社 | ワイヤ・アンド・ワイヤレス |
初期費用 | 29,800円 |
月額料金 | 500円 |
同時接続台数 | 最大100台 |
解約時の費用 | 不明 |
通信速度 | 300Mbps |
セキュリティ | なし |
来店者の接続方法 | SSID「Wi2_Free」を選択し、規約に同意することにより接続できる。
1回3時間まで接続可能。 |
初期費用は高めですが、月額料金が安いのがポイントです。
英語、中国語、韓国語、タイ語など6言語に対応しています。
より詳しい内容や、申込みは以下のリンクからお願いします。
2.3 FREESPOT
家庭用のWi-Fiルーターのメーカーとしても有名な、buffalo社が提供する業務用Wi-Fiサービスです。
既存のインターネット回線にWi-Fiアクセスポイントを接続して使います。
FREESPOT | |
提供会社 | バッファロー |
初期費用 | 23,800円 |
月額料金 | 2,730円 |
同時接続台数 | 最大200台 |
解約時の費用 | 不明 |
通信速度 | 300Mbps |
セキュリティ | WPA2-PSK |
来店者の接続方法 | 事前に接続端末のMACアドレスを登録することにより接続できる。 |
接続時に任意の広告を表示する事が可能です。
利用者からオーナー側へのネットワークの侵入防止など、基本的な公衆Wi-Fiの機能はもちろんのこと、事前登録をして使うのでセキュリティ面は万全です。
月額料金のわりに接続台数も多いので、大型店舗向けといえます。
より詳しい内容や、申込みは以下のリンクからお願いします。
2.4 USEN SPOT
店舗用BGMとして有名なUSENが提供する、店舗用Wi-Fiスポットです。
USEN SPOT | |
提供会社 | USEN |
初期費用 | 23,000円 |
月額料金 | 2,000円 |
同時接続台数 | 不明 |
解約時の費用 | 不明 |
通信速度 | 300Mbps |
セキュリティ | なし |
来店者の接続方法 | 「+USEN_SPOT_free」のSSIDを選択し、ブラウザを開くと登録画面が表示されるので登録すると接続できる。 |
使える回線はフレッツ光ネクスト、またはNTT東日本のBフレッツという条件があります。
詳細は、以下のリンクよりご確認ください。
2.5 MSTARマネージド無線LANサービス
既存のインターネット回線に、Wi-Fiアクセスポイントを設置して利用するタイプの店舗用Wi-Fiサービスです。
MSTARマネージド無線LANサービス | |
提供会社 | エビ―コミュニケーションズ |
初期費用 | 50,000円 |
月額料金 | 2,000円 |
同時接続台数 | 最大50台 |
解約時の費用 | 不明 |
通信速度 | 機種による(最大1200Mbps) |
セキュリティ | WPA2-PSK |
来店者の接続方法 | Facebook Wi-Fi機能で手軽に接続できる。 |
選べる機種がたくさんあり、屋外で使える機種もあります。
店舗ごとに最適なプラン提供をしてくれますが、初期費用は高めです。
詳細は以下のリンクよりご確認くださいね。
2.6 DoSPOT
NTT西日本のフレッツの回線でのみ利用できる業務用Wi-Fiサービスです。
DoSPOT | |
提供会社 | NTTメディアサプライ |
初期費用 | 自分で設置すれば無料 |
月額料金 | 500円 |
同時接続台数 | 最大122台 |
解約時の費用 | 不明 |
通信速度 | 機種による(最大1300Mbps) |
セキュリティ | なし |
来店者の接続方法 | SSID「DoSPOT-FREE」に接続後ブラウザを立ち上げ、メールアドレスによる登録を行う。1回15分間を1日4回まで使える。 |
契約するとNTT西日本公式ホームページに、Wi-Fi提供エリアとして店舗名が記載されるので、お店の宣伝になります。
顧客がWi-Fi通信を出来る時間は、15分×4回/1日=60分なので、滞在時間が比較的短かめの店舗に適しています。
各顧客が、NTT西日本提供のフレッツ・スポットを契約していると無制限で利用できます。
利用料金がリーズナブルなので、西日本に店舗がある方にはおすすめです。
詳しい導入方法や、利用料金は以下のリンクよりご確認をお願いします。
2.7大手携帯キャリア提供Wi-Fiスポット
ドコモ、au、ソフトバンクの大手携帯キャリアでは、現在法人からのフリーWi-Fiスポットの提供を受け付けていません。
利用者の立場から見たWi-Fiスポットの情報を載せておきます。
【docomo Wi-Fi】
docomo Wi-Fi | |
セキュリティ | なし |
通信速度 | 300Mbps |
接続方法 | ドコモユーザーは無料、その他は300円。
Wi-FiをONにするだけで簡単に接続される。 |
【auWi-Fi SPOT】
auWi-Fi SPOT | |
セキュリティ | なし |
通信速度 | 300Mbps |
接続方法 | auユーザーは無料、その他は300円。
専用アプリで事前に登録しておけば、Wi-FiをONにするだけで接続される。 |
【ソフトバンクWi-Fiスポット】
ソフトバンクWi-Fiスポット | |
セキュリティ | なし |
通信速度 | 300Mbps |
接続方法 | ソフトバンクユーザーでフラット型パケット定額サービス・プラン加入者は無料、その他は467円。
事前登録して、設置場所でONにすれば接続される。 |
③必要な手続きと導入までの流れ
店舗Wi-Fi設置の一般的な契約の手順、導入までの流れ、期間について説明します。
まずは、設置したいフリーWi-Fi提供元事業者のサイトより問い合わせをします。
いきなり申し込むよりも、メールや電話で問い合わせてからのほうが、細かい点が確認できるのでおすすめです。
店舗Wi-Fiの設置は法人相手ということもあり、提供元のホームページのみでは分からない情報もあるので、今回の記事でも紹介した「初期費用」「月額料金」「解約金(最低利用期間)」などを中心に問い合わせてください。
サービス内容に納得し、契約の申し込みをするとWi-Fiアクセスポイントが送られてきます。
工事が必要な場合は、工事担当者が現地に来て設置工事を行います。
設置自体はとても簡単なので、工事料金をかけてやってもらうよりも、自分で設置したほうが安価で済むので良いでしょう。
特に指定が無ければ既存のネット回線を使えますので、今回購入(レンタル)した、Wi-FiアクセスポイントをLANケーブル、通信機器と接続するだけで設置は完了です。
接続が完了したら、Wi-Fiアクセスポイントへきちんと接続できるかを確認します。
接続方法は、「SSIDとパスワードを端末に入力する」または、「メール認証設定の登録」などWi-Fiスポットごとに違います。
ネットワーク分離設定などは、申し込みの段階でオーナーMACアドレスなどを申告していれば、設定済みのWi-Fiアクセスポイントが届いているはずなので特に必要はありません。
また、細かい設定等は機種や提供元事業者ごとに異なるので、サポート窓口へ電話で問い合わせてください。
④無料Wi-Fiスポットを導入して集客につなげよう
外出時もネット通信を楽しみたい方や、外国人旅行者などには無料で使えるWi-Fiがあるととても便利なので、店舗に設置すると集客にすごく役立ちます。
既存のインターネット回線をそのまま使い、専用のWi-Fiアクセスポイントを設置する方法が多いので、簡単に店舗内にWi-Fi環境が整います。
店舗用フリーWi-Fiのサービスはたくさんあり、店舗側で支払う月額料金や初期費用などは各社大きく異なりますので、内容をよく見比べて店舗と顧客のニーズに一番合ったものを選んで下さいね。
また、これからネット回線を導入する方は、以下の記事を参考にすると最適な回線がすぐに見つかるでしょう。